ひな人形の飾り方で迷うのが、お内裏様とお雛様の
左右の向きですが、どちらが正しいのでしょうか!?
また段飾りには、一段、二段、三段、五段とあり
ますが、並べ方が分かれば楽しみが増えますね。
ひな人形を設置するのに良い日を選んで、
飾りつけをしましょう。
雛人形の由来と飾り方の左右の向きは⁉
五節句の一つの「上巳(桃の節句)」は、災厄を紙などで作った人形に
移してお祓いする「流し雛」の風習があり、現在では、行事として
地域の神社などでも行われています。
🎎ひな祭りイベントは京都の神社寺がおもしろい!!行事~~❣
3月3日は、「桃の節句」ともいわれますが、旧暦の3月3日の頃は、
桃の花が咲くころ、そして桃の木は、邪気を祓う神聖な樹木とされて
いたためです。
平安時代には、貴族の子供たちの間で、紙で作った人形で遊ぶ
「雛遊び」が盛んになりました。(雛とは、大きなものを小さくする、
小さくてかわいいという意味です。)
これらが結びついて、紙で作った男女一対の立雛ができたといわれ、
しだいに人形作りの技術は進み、発展すると共に、川や海に流す人形
から、飾って楽しむ人形に変わり、お内裏様とお雛様の「雛人形」が
できたといわれます。
内裏雛(だいりびな)
内裏(だいり)とは、天皇のお住いの御所のことなので、内裏雛は、
天皇と皇后の姿をあらわしている男雛と女雛です。
古来よりの並べ方は、左側が上位と考えられていて、左側を男びな、
右側を女びな(向かって右側・男びな、左側・女びな)でした。
大正天皇の即位式で右側に立たれて、昭和天皇も国際マナーに
そって右上位を選んで以降は、右側に男びな、左側に女びな
(向かって左・男びな、右・女びな)が一般的となりましたが、
古来の伝統を重んじる京都などでは以前の並べ方です。
雛人形の段飾りの飾り方
●一段目 「男雛」「女雛」
●二段目 三人官女
●三段目 五人囃
●四段目 随身(ずいしん)
●五段目 仕丁(じちょう)

三人官女
内裏様に仕える三人の官女です。
中央は「女館長」で、お酒の盃を三方にのせて持っています。
眉がないのは、結婚しているため眉を剃っています。
向かって左側の女官は、口を開いて、お酒の入った「加え銚子」を
持っています。
向かって右側の女官は、口を閉じ、お酒を注ぐ「長柄の銚子」を
持っています。
五人囃子
お囃子の演奏をする人たちです。
向かって左側から太鼓(たいこ)・大鼓(おおかわ)・小鼓(ほつづみ)・
笛(ふえ)・謡(うたい)の順番です。
随身(ずいしん)
内裏様を警護する人たちです。
向かって左側を若き右大臣、右側は髭をたくわえた老人で弓矢を
持っている左大臣です。
仕丁(じちょう)
宮中の雑用係。
「怒りじょうご」「泣きじょうご」「笑いじょうご」の三人じょうご‼
●台笠(だいがさ)・・帽子をかける
●沓台(つくだい)・・靴をのせる
●立傘(たちがさ)・・立傘を持つ
※出かけるときの様子をあらわしています。
または、
●ほうき
●ちりとり
●熊手
※宮中を掃除する様子をあらわしています。
人形の他に、お雛様の嫁入り道具を飾ります。
「左近の桜」は左側に置きます。(向かって右側)
「右近の橘」は右側に置きます(向かって左側)
お供え物
■桃の花・・厄除け
■白酒・・・体の邪気を祓う
■草餅・・・邪気を祓うヨモギの香り
■菱餅・・・人の心臓を型どっていて、子供の健康を祈る
■はまぐり・女性の貞節
«菱餅の色»
●桃色・・くちなしの実/ 解毒作用・魔除け
●白・・・菱の実/ 血圧を下げる・子孫繁栄・長寿・純潔
●緑・・・よもぎ/ 強い香りの厄除・健やかな成長を願う
🎎ひな祭りの本来の節句の意味由来!!ひな壇と食べ物の~~❣
雛人形を飾る時期はいつが良いの⁉
ひな人形を飾る時期は、「節分」の次の日「立春」以降で二月中旬頃
までに飾り付けるのが良いとされます。
「立春」は昔は新年にあたり、「節分」は今の大晦日にあたります。
節分の日に豆まきや恵方巻、ヒイラギとイワシの飾りなど、地域に
よる節分を行って場を清めてから、次の日「立春」以降にひな人形を
飾りましょう。🎎
遅くても一週間前には、飾り付けを終わらせておきます。
地域によっても違いはあり、旧暦で行うところもありますので確かめ
ておきましょう。
※大安吉日を選ぶ必要はないといわれますが、気になる方は「大安」
「友引」などのお日柄の良い日を選ぶと良いですね。
また「雨水(うすい)」の日に飾ると、良縁に恵まれるといわれている
地方もあるようです。
🎎雛人形の設置時期には意味がある!!いつ片付ける!?収納~~❣
今回のまとめ
ひな人形は、お内裏様とお雛様の左右の位置の違いには歴史がある
ことが分かりました。
お住いの地域で、お内裏様はどちら側でしょうか‼
三人官女の眉や口元をのぞいて見ると面白いですね。