キャベツは、意外と多くの種類があり、特徴も
さまざまで面白いです。原産はヨーロッパと
いわれ、長い年月をかけて現在の種類ができて
います。形や色、食感の違いも楽しめます。
フランス原産やドイツでも人気の柔らかく甘い
品種のキャベツは美味しいです。
キャベツ種類特徴
キャベツの原産地は、ヨーロッパの地中海沿岸や大西洋といわれて
います。野生種のケールがキャベツのルーツで、当時は球を作らずに、
葉キャベツでしたが、改良が進みヨーロッパ各地に伝わり、現在の
ような球形になったといいます。
キャベツが日本に入ってきたのは江戸時代の頃ですが、食用として
栽培されるようになったのは明治に入ってからです。
そして、戦後の昭和、洋食文化にともなって、キャベツの需要が
伸びていったようです。
キャベツといっても、色々な種類があり、品種によって種まきの時期
で収獲期も違い、季節に合わせて栽培されています。キャベツの種類
によって旬が違うので、季節ごとのキャベツが味わえます。
●春に収穫される春玉(春キャベツ)
●夏に高冷地で収獲される高原キャベツ(夏キャベツ)
寒玉(冬)キャベツ
冬期の1~3月頃に収穫する品種で「冬キャベツ」ともいわれています。
形が扁平で、全体の色は薄く、葉がぎっしりと詰まっていて重みが
あります。
葉はかためで、加熱しても煮崩れない特徴があるので、ロールキャベツ
などの煮物にはよく合います。
※冬キャベツは糖度が高くなります。
春キャベツ 春玉
秋に種をまいて、春期3~5月頃に収穫する品種で、「新キャベツ」とも
言われます。葉の巻きがゆるく色も濃く葉が柔らかいので、生食に美味
しく食べられます。
ほかに、炒め物や蒸しもの、浅漬けにも合います。
高原キャベツ
主な産地は、長野県や群馬県などの高原で栽培される高原キャベツは、
収穫期は「夏」です。寒玉を品種改良したもので、寒玉と春玉の
中間的な特徴があります。
●乳酸キャベツの効能は腸内環境に!!作り方~~‼
フランス原産キャベツの種類サボイキャベツ
葉の形状から「ちりめんキャベツ」と日本では呼ばれています。
サボイキャベツは、フランスのサボイ地方で作られていたことに由来
します。
サイズは小さめで、内側の葉も縮れて繊維質、水分量は少なめです。
そのため、生食より煮物や炒め物に適しているようです。
国内でも、宮城県や北海道などで栽培されて、11月~3月が収穫期で
12月~2月頃の「冬」が旬になります。
紫(レッド)キャべツ
赤キャベツともいわれ、サイズは小さめの球形が多く、固くしっかりと
葉が巻いていています。葉の色が表裏きれいな紫色をしていて、苦みが
少しあるのが特徴的です。
きれいな紫色の色素は「アントシアニン」で、抗酸化力の強い
ポリフェノールが含まれています。
紫キャベツを、お酢(酸性)で和えると、きれいな赤色に発色します。
(アルカリ性を加えると緑色になります。)
※レッドキャベツのスプラウトも人気があります。
グリーンボール
「丸玉」「ボール系」といわれ、球形のきれいな緑色で、葉はしっかり
巻かれています。
葉は、厚めでやわらかく甘味があります。
一般的なキャベツより栄養価が高いのも特徴です。
生サラダ、スープ、漬物などに!
ジャンボキャベツ
北海道で栽培されているキャベツで、
形は普通のキャベツと同じですが
大きいものは20~30㎏にもなる
特大サイズです。
生食できますが、煮物や漬物に
利用されています。
ドイツキャベツの種類とんがりキャベツ
ドイツでは「Sweetheart Cabbage」「Spring Cabbage」と呼ばれています。
頭が尖った形の背の高いタケノコ型のキャベツです。おもな品種には
「みさき」「とんがりぼうし」などがあり、夏から冬にかけて収穫され
ています。
葉の巻きはゆるく、肉厚で柔らかく甘味があり、春キャベツに近い
食味があります。甘い(Sweet)、春(Spring)ですね❣
芽キャベツ
芽キャベツは、子持ち甘藍(かんらん)、姫甘藍とも呼ばれていて、
キャベツと同じアブラナ科の仲間です。
芽キャベツは、長さが50㎝位の茎に、びっしりと葉の付け根から
脇芽が出て、それが結球し芽キャベツになります。約40~60個は
実ります。
「グリーンポピン」「ファミリーセブン」などの品種があります。
芽キャベツは、一口サイズで2~4㎝ありますが、巻きが固く火が
通りにくくアクがあるので、サラダや炒め物にするときには、
下茹でしてから使うのが一般的です。
«下処理»
硬いので茎のところに、包丁で十字に切り込みを入れます。
沸騰したお湯に塩を一つまみ入れて、1~3分程度茹でて、
冷水で素早く冷まし色止めします。
(長時間加熱する料理には、下茹では必要ありません)
主に静岡県で栽培されていて、芽キャベツの旬は「冬」、収穫期は
11月~3月頃です。
«栄養価»
芽キャベツは、一般的なキャベツに比べると、ビタミンCや
β-カロテン、ルテインの含有量が多いといわれます。
プチヴェール
プチヴェールは、芽キャベツとケールの交配種で、静岡県生まれです。
芽の出方は、上記の芽キャベツのように芽を出しますが、結球は
しないタイプです。
プチヴェールは、プチ(petit フランス語で小さい)、
ヴェール(vert 緑)を合わせて名付けられています。
プチヴェールの収穫期は、芽キャベツと同じくらいで、11月~3月頃、
糖度が高く(11~13度)甘味のある葉野菜です。
«栄養価»
β-カロテンを多く含み、特にビタミンCは100g中175mgと豊富に
含まれます。
今回のまとめ
季節によって、収穫される種類が違い、四季を通して旬のキャベツを
味わうことができるので、楽しみも倍増しますね。
キャベツは、生食はもちろん美味しくいただけますが、煮込んだり、
炒めたりすると、違う食味を楽しめる食材です。
栄養価も良く、胃の調子を整える効能があるので、色んなかたちで
いただきましょう。